ベクトルを合わせる以前の問題とは?

皆さん”ベクトルを合わせる”とか
”ベクトルをそろえる”
といった言葉を聞いたことはありませんか?


もともとは数学や物理学の言葉で

大きさと向きを持つ量

といった意味なのですが、
意味が転じて、日本では方向性といった意味で
つかわれることが多い言葉です。


特にチームで仕事をするときや
結束力を高めてゆく必要があるときに
使われることが多いように思います。


私は、そんなシーンをイメージして、
チームメンバーが一つの方向に
一丸となって進めるような
お手伝いをしたいという想いから
社名をベクトルマネジメントとしました。


ところで社員が一つの方向を向いていないという話は
どこの会社でも聞く話なのですが
一体何が原因なのでしょうか?


リーダーによるリーダーシップが弱い?
メンバー間のコミュニケーションが少ない?



様々な原因は考えられると思いますが
そもそも…そのベクトルの先には一体、何があるのでしょうか?


???


つまりメンバーのベクトルを
合わせてゆこうというのであれば


ベクトルの先には、めざすべき目標の先の目的がなければ
メンバーに方向性を合わせろということ自体がムリというものです。


かつて、私が勤めていた会社の同僚で、
自分に与えらえれた月間の売上目標を達成することがすべてで、
仮にすでに達成している月だったとしても、
他のメンバーのフォローなどはやりたくないという考えの同僚がいました。


そんな彼に対しリーダーは
「我々は一つのチームでやっているんだから
 お前にもベクトルを合わせてもらわないと困るんだ!」
と会議のたびに力説していました。


しかし、その彼の行動は変わらず
ある日、そのリーダーのもとを去って別の会社にゆきました。


何をかくそう、個人個人がまずは自助努力で
売上目標を達成することが最も大事であるということを
常に語っていたのがそのリーダーでした。


さらに言えば、
目標数字達成の先にあるもの = ベクトルの先あるもの
が一体何なのかを
実際のところ示せていなかったのも
そのリーダーであったわけです。


やめていった彼からすれば
自分は何を言われているのか
リーダーはどこを目指しているのか
さっぱりわからなかったのだと思います。


組織としての目的・目標をはっきり決めること
なぜその目標数字なのかをきちんと説明できること


これが”組織力”を高めるために、
ベクトルを合わせるために、
”本来”最初にやらなくてはならないことの
一丁目一番地です。


なお、ここで”本来”とお伝えしているのには、
実は意味があります。

また後日、お話ししてゆきたいと思います。